ボールのそばで距離を測ってから、「別のクラブを持ってくればよかった」とカートへ戻る。そんな場面で役立つのが、ゴルフ距離計の三点間距離測定です。
離れた場所から残り距離を把握できるため、移動前にショットの準備を進めやすくなります。機能の仕組みと使い方、さらに高低差補正を組み合わせる技術までを紹介します。
三点間距離測定とは
三点間距離測定は、測定者・ボールの位置・ピンの三つの地点を使って、ボールからピンまでの距離を求める機能です。測定者がボールのそばに立つ必要がないことが、通常のレーザー測定との大きな違いです。
たとえば、カート付近からボールの位置とピンの両方を捉えられれば、ボールまで歩く前に残り距離を確認できます。
カート付近からボールの位置とピンを指定。その位置関係を使って、ボールからピンまでの距離を求めます。
位置関係の模式図です。実際の縮尺や高低差、機種ごとの操作順序を示すものではありません。
通常の測定や高低差補正との違い
| 機能 | 何がわかるか | 使う場面 |
|---|---|---|
| 通常の距離測定 | 自分から対象までの距離 | ボール付近でピンを直接測る |
| 三点間距離測定 | 指定した二地点の間の距離 | カート付近で残り距離を確認する |
| 高低差補正 | 高低差を考慮した距離の目安 | 打ち上げ・打ち下ろしを判断する |
三点間距離測定では、対象までの距離や方向の角度などを利用して計算します。二つの距離を単純に引くだけでは、通常はボールからピンまでの距離にはなりません。計算方法や表示される距離の種類は機種によって異なります。
ラウンドで役立つ
3つのメリット
便利さがわかりやすいのは、カートにクラブを置いている場面。距離を確認するタイミングが変わると、準備の流れも変わります。
違いは、距離を測る場所。
ボールのそばへ行ってから測る
カート付近で測ってから移動する
クラブを選んでから移動できるクラブを取りに戻る場面を減らしやすくなります。
移動する前に、クラブの候補を絞れる
残り距離を把握してからクラブを持っていけるため、ボール付近で必要な一本が手元にない、という場面を減らせます。
カートとの往復を抑えやすい
距離を確認してからクラブを取りに戻る手間を抑えられます。ただし、通常の測定でも適切なクラブを持っていれば往復は不要です。
同伴者の残り距離も確認できる
別の位置にあるボールからピンまでの距離を調べたいときにも使えます。測定対象のボールを取り違えないようにしましょう。

三点間距離測定の使い方
基本は、同じ測定地点から二つの対象を指定すること。測定順序やボタン操作は機種によって異なるため、取扱説明書に従ってください。
- 1
ボールの位置とピンが見える場所へ
両方の対象を捉えられる場所を選びます。カートを利用する場合は停止させ、安定した姿勢で構えましょう。
- 2
三点間距離測定モードに切り替える
モード名や切り替え方法を確認します。通常測定や高低差補正の表示と混同しないことが大切です。
- 3
指定された順番で二つの対象を測る
本体を安定させ、測定位置を変えずに操作します。ボール自体を狙うのか、その位置の地面を狙うのかも説明書で確認してください。
- 4
距離を確認し、クラブを選ぶ
不自然な数値が出たら測り直します。実際のクラブ選びでは、風やボールのライ、狙う場所も考慮しましょう。
三点間距離測定に、
高低差補正を組み合わせる
三点間距離測定の新しい展開が、ボールからピンまでの高低差も考慮する機能です。離れた場所から残り距離を確認するだけでなく、打ち上げ・打ち下ろしを踏まえた、クラブ選びのための距離の目安まで表示する対応モデルが登場しています。
たとえば、Pin-Eagle PE3 OLEDの公式製品情報では「高低差補正付き三点間距離測定」の搭載が案内されています。
- 01三点間で
距離を算出 - 02高低差を
考慮 - 03補正後の
距離の目安
補正後の距離は、クラブ選びの参考になる目安です。ボールの飛ぶ軌道や飛距離を測定した値ではありません。
基準になるのは、ボール地点からピンまでの高低差
カートとボールが違う高さにある場合、カートから見たピンの高低差と、実際にショットするボール地点からの高低差は一致しません。この組み合わせで重要なのは、ボールの位置を起点に、ピンまでの高低差を扱うことです。
三点間の位置関係から求めた距離に高低差の情報を組み合わせることで、ボールへ向かう前に、打ち上げや打ち下ろしも含めたクラブ選びの候補を考えられます。実際のセンサー構成や補正の計算方法は機種ごとに異なります。
実際の距離と、補正後の距離を分けて読む
製品説明で「打つべき距離」と呼ばれる数値は、高低差を考慮した距離の目安です。ボールからピンまでの実際の距離そのものや、ショットの飛距離を保証する値ではありません。風、ボールのライ、自分の番手ごとの飛距離と合わせて判断しましょう。
また、三点間距離測定と高低差補正の両方が搭載されていても、三点間測定中に補正が使えるとは限りません。対応する測定モードと表示内容は、各製品の仕様で確認してください。
競技で使用する場合は、高低差補正をOFFにし、大会のローカルルールも確認してください。参考:R&A ゴルフ規則4.3a。製品情報は2026年10月5日確認。
よくある質問
Q三点間距離測定と高低差補正は同じ機能ですか?
別の機能です。三点間距離測定は、離れた二つの地点間の距離を求める機能。高低差補正は、打ち上げや打ち下ろしなどの条件を考慮した距離の目安を表示する機能です。対応モデルでは、この二つを組み合わせ、ボールの位置からピンまでの高低差を考慮した距離の目安も表示できます。対応する測定モードは機種によって異なります。
Qカートに乗ったままでも測れますか?
製品の使用条件を満たし、ボールの位置とピンの両方を捉えられれば、カート付近から測定できます。カートを停止させ、体と距離計を安定させてください。木や地形などで対象が見えない場合は、見通しのよい場所へ移動する必要があります。
Qどのゴルフ距離計でも三点間距離測定はできますか?
すべてのゴルフ距離計に搭載されているわけではありません。通常のレーザー測定や高低差補正への対応だけでは判断できないため、製品仕様に三点間距離測定の記載があるかを確認しましょう。
Q三点間距離測定の精度は、通常の測定と同じですか?
機種や測定条件によって異なり、一律にはいえません。複数の対象を捉える操作や、本体の動きなどが結果に影響する場合があります。製品の測定精度と使用条件を確認し、数値が安定しないときはボール付近から直接測定してください。
Q競技でも三点間距離測定を使えますか?
距離情報の取得はゴルフ規則上認められていますが、距離計の使用を禁止するローカルルールが採用される場合があります。高低差の測定などは制限されるため、使用する機能と大会の条件を確認し、不明な場合は競技委員会に確認してください。
距離を知る場所が変わると、
準備の仕方も変わる。
三点間距離測定の魅力は、ボールのそばに行く前に残り距離を把握できること。見通しのよい場所で正しく使えば、クラブ選びや移動の準備に役立ちます。
対象が捉えにくいときは通常の測定へ。自分のプレースタイルに合わせて使い分けましょう。
Pin-Eagle編集部による、ゴルフ距離計の機能を解説する記事です。特定機種の実測レビューではありません。写真は記事の場面を表現したAI生成イメージ、測定図は位置関係の模式図です。

